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水面を歩ける!?巨大アートが出現

ART

誰しも、子どものころに一度は「水の上を歩く」という想像をしたに違いない。ドラえもんの道具があれば、、、と考えた人も多いだろう。さまざまな開発が進む現代の技術を持ってしても、それは不可能だ。

しかし、それに近いことをアートで実現させた夫婦がいる。クリスト&ジャンヌ=クロードだ。

120万人が水面を歩く

彼らは、街中の建物や橋など、ありとあらゆるものを布で包む手法で知られるアーティスト。今回はイタリアに巨大アートが出現した。Iseoという湖に「フローティング・ピアーズ(浮遊する埠頭)」が6月18日から7月3日の16日間限定で展示された。120万人が世界各位から駆けつけた。

黄色い橋が湖に浮かんでいるように見え、人々はその上を歩くことができる。まさに、水面を歩いているかのような体験ができる。この浮いている橋は、ポリエチレン製のキューブ22万個を浮かせ、その上にナイロン製の布を覆って作られている。1,000人がこのプロジェクトのために雇われたという。もちろんみんな給料をもらって参加した。ボランティアは一人もいない。

公開が終わった翌日4日から取り壊しにかかった。使った材料は全てリサイクルするそう。

大きいのはスケールだけじゃない!

彼らの作品はとにかくスケールが大きい。美術館をまるごと布で包んだり、海岸を包んだり。島を包んだこともあった。

しかし、驚くべきは作品の巨大さだけではない。そこにかける費用も莫大だ。材料費や人件費、公共の場の使用費など全てを賄わなければならない。今回の作品にかかった費用は180万ユーロ。現在のレートでなんと約2億円だ。

今回だけではない。クリストが野外作品を作り始めた初期、「梱包された海岸」をいう作品を完成させた。オーストラリアのシドニーで、海岸を10万平方メートルの布で覆った。その大きさ、なんと東京ドームの2倍以上!スケールの大きさは計り知れないが、こちらに費やした費用は8万ドル。現在のレートで、約800万円以上。

米国カリフォルニア州の台地から海岸まで、約40キロメートルに布のカーテンをあしらった「ランニング・フェンス」は320万ドル。茨城県とカリフォルニア州で計3,100本の巨大な傘を開いた「アンブレラ」は、なんと2,600万ドルにも達したそう。

巨大アートには当然、莫大な費用がかかる。通常であれば、最初のころは自己資金か、物好きなパトロンを見つけるしかない。近年では、財団などから援助を受けることができたり、委託政策も増えているという。

しかし、クリストは公的な援助も、寄付も一切受け付けない。では、どのようにして資金を調達しているのか?

その答えは、会社を設立し、資金集めをするというもの。資金調達を担ってきたのは、妻であり、社長の故・ジャンヌ=クロード。プロジェクトのために描いたドローイングやコラージュ、スケールモデルを会社に寄贈することで、給与をもらう。そのほか、初期の売れ残った作品などを売って、資金にしているそう。1つのプロジェクトごとに、資金がプラスマイナスゼロになるように、うまくやりくりをしているのだとか。利益が出ないので、もちろん税金も納めていないそう。クリストは、資金援助を受けることによって、プロジェクトに干渉されることが嫌なのだとか。

40年あたためた想い

フローティング・ピアーズの構想は1970年から温めていたんだそう。そこでクリストはイタリアに完璧なロケーションを見つけ、プロジェクトが始動。2年間かかった。

しかし、展示は16日間という短さ。クリストは「16日で解体するのは、『一時的』というところにこのプロジェクトの意味がある」と、そのはかなさがアートだと主張している。

クリストが言うはかなさとはなんだろうか。長い年月をかけて築いてきたものでも、壊すのは一瞬だ。しかし、壊せばまた次の新しいものへの原動力になる。行き詰まったら破壊してみろ、というメッセージなのか。

クリスト&ジャンヌ=クロードは、既に次のプロジェクトに動き出しているようだ。

Writer: erica

 
 
 
 

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