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「写真で戦う」下町の図書室

ART

墨田区東向島に、写真を専門に扱うギャラリーがある。
その一角に、小さいながらも充実した写真集専門の図書室があった…。

『Reminders Photography Storonghold』(以下RPS)。

運営するのはアジアを拠点に活動するフォトコンサルタント後藤由美、独学で写真を学び、カンボジア紛争などを撮影してきた写真家の後藤勝。ともに海外を拠点に活動をしてきた夫妻だが、3.11の震災を機に拠点を日本に移した。

「写真で戦う」。その意味とは…?

『Reminders Photography Stronghold』という名前は、「リマインダーズ(思い起こさせる或いは気付かせる人・ 物・事の意)」「写真」、そして「要塞」を意味する。

どれだけ悲惨な事故や深刻な社会問題も、ほとんど何も解決しないままにすぐに新たな情報によって流されていってしまう。それらと写真を通して関わり続け、語り合うことができる拠点としてこの場所を作ったという。

ここではギャラリーとしての作品展示のみならず、レジデンスや助成、イベントやワークショップなど、写真家の活動を育成から発表まで総合的にサポートする活動を行っている。

写真作品の一形態としての「写真集」の可能性

RPSでは作品の一形態としての写真集の可能性に注目している。

それは一貫したコンセプトを持ったプロジェクトを完結させる、写真家としての力量に重きを置く為だ。写真家にとって写真集を作ることは自らの視点そのものとの対峙であり、自分が何を写そうとしたのかを明確に示すことができなければ、良い写真集は出来上がらない。

写真集へと作品をまとめることは写真家の成長にとって重要なプロセスとなる。そこで、写真集を作家自らの手で制作するワークショップも定期的に開催されている。

2015年末には「PHOTOBOOK MASTER CLASS」が開催された。講師は数々の名写真集をデザインしてきたトゥーン・ファン・デル・ハイデンとサンドラ・ファン・デル・ドゥーレン。5月1日からはPhotobook Master Class参加者12人による成果発表展が開催された。参加者のジェリー・グラスバーグの「BIKE KILL」を出版した。

毎日誰もが何枚もの写真を撮影し、Web上にアップロードし続けている現代は、写真が氾濫している時代と言えるだろう。

あまりにも流れの速い情報の中で、私達は写真が本来持っている豊かな表現力や情報量に対してあまりにも無関心になってしまっている。

写真家がじっくりと対象 と向き合った結果としての写真集。そこに込められたストーリーに触れ、一枚一枚の写真と語り合ってみることは、きっと新しい視点を私達に与えてくれるだろう。

・Reminders Photography Stronghold website

Writer: Hiroshi Yoshida

 
 
 
 

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