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【後編】一本のソーセージが、世界を変革する !

MOVEMENT

ソーセージを食べながら、政治について話しをする「SOW!政治」は、政治に対する素朴な疑問やモヤモヤを素直に打ち明け、意見の異なる人ともコミュニケーションを育んでいくことができる空間だ。

前編はこちらから

誰とでも簡単につながることができるネット社会において、改めてリアルな環境で「対話の場」を持つことの意味が見直されはじめている。
とはいっても、初対面の人同士が、会って早々にアクティブな対話を始めることは、簡単なことではない。

ましてや、テーマが政治となれば尚更だろう。

対話に命を吹きこむ秘伝のレシピ

だが、心配はご不要。「SOW!政治」には、話しやすい空間づくりのための、テーブルマナーが用意されている。

イベントの冒頭に、前提として共有されるのは、テーブルマナーの◯と×。

違う意見をたくさん発見することや、なぜ自分がそう思うかを共有することを良しとする一方、自分の意見の正当性を主張することや、同じ意見の人とだけつながりを持つことはNGとされている。

それを踏まえた上で、自己紹介。これも、単なる自己紹介とは少し味が違う。

「自分がなぜこの場にいるのか自分の言葉で話すこと、それをみんなが丁寧に聞く時間を持つことです。相手の想いを知れば初めましてでも共感を得られやすい。単なる自己紹介では、当たり障りのない会話になりがちです」。

対話の場づくりが本業である、小笠原さん直伝のアドバイスだ!

イベントプログラムなる、“イベントメニュー”にもユニークな言葉が踊る。

“ソーセージディナー”の時間で、ソーセージをつまみながら政治にまつわるモヤモヤを語り合えば、“モヤモヤクッキング”では、調べたり考えたりする作業を通して自分たちのモヤモヤを晴らしていく。
ときには、みんなでソーセージづくりから始めることもあるという。

参加者全員が学習者という立場で、政治との関わり方をアップデートできる場所。
対話に命を吹き込む秘伝のレシピがあれば、あなたも自分なりのソーセージを創れるだろう。

キーワードは「プロセス」

「『SOW!政治』のいいところは、ゴールよりもプロセスを大事にしているところ」とスズキさんは語る。

「これからは、場づくりという一種のメディアをつくるうえでプロセスの考え方が重要になります。僕らの知識を共有しますといった、完成品のようなものを出していくよりも、自分たちも分からないので参加者と一緒に学習し、創りあげていくプロセスが大切ではないかと」

ここでは、全員が同じ意見を持つことをゴールとしていない。

「大切にしているのは『あなたが何を大事にしていて、それをどう守っていくのか?』を振り返る過程です。もちろん答えはそれぞれです。その作業をみんなでできて、一人ひとりが持って帰られるものが違うのも魅力の一つです」と村瀬さん。

政治もソーセージも味わい方はおなじ

「SOW!政治」で、食卓を飾るソーセージの数は優に100本を越える。そして、このソーセージが重要な役割を果たす。

「目の前に食べ物があるというだけでユルい気持ちになりますよね。『政治の話をソーセージで』というダジャレも相まって、ハードルが下がるんじゃないですかね」と丸原さんは語る。

政治のことについて話そうとすると身構えてしまうのも無理はない。
そんなとき、目の前にある食材が、会話の潤滑油となる。

ソーセージにもいろんな味があるように、考え方や価値観も十人十色。

「いろいろな料理の味に触れることで味覚が育つように、政治に対する判断能力も多様な情報に触れることから始まります」と参加者は話す。

ソーセージが山盛りにされている理由は、それだけではない。

以前、「SOW!政治」では1パック1000円を超えるソーセージと、安価なソーセージを並べて出してみたことがあるそうだが、その時に価格を言い当てる、食べ比べの時間を設けた。

値段が、モノの善し悪しを区別する判断基準の一つになるように、安保法案や憲法も原文を読んで内容を理解することは、自分の中に判断基準を持つことにつながる

対話のカルチャーを逆輸入する

大切なのは、意見の溝を埋めることではなく、対立した考えがあったとき、いかに分断されずに関係を紡いでいくか。

そのためにも、一人ひとりがコミュニケーション(対話)の仕方を学び、こういった場を創れる人が確実につながっていくことを、メンバーのみなさんは考えている。

政治にまつわる対話の場が必要と考えている人は、潜在的にも多い。
「SOW!政治」では、場づくりのレシピをオープンにしている。まずは、秘伝のレシピをもとに家族や友人と始めてみてはいかがだろうか。

意見が違う人とも対話を重ねていくことが、暮らしやすい社会の礎となる。女性議員の発言に野次を飛ばし、居眠りの光景が珍しくない国会に、モヤモヤが漂う日本の政界に、“対話の文化”を逆輸入していく。

まだまだ山盛りのソーセージを横目に、会場を後にした。

これからの政治と私たちのつながり方を変えていくであろう、優しい空気が会場を包み込んでいた。

詳しくはfacebookページをチェック!
Sow!政治

Writer: Kenji Takeuchi
Photographer: Mika Hashimoto

 

 

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