HEAPSmedia

私は“わたし”に会いにゆく。変身する男、森村泰晶

ART

ゴッホに、モナリザ、マリリンモンローに、日本画の歌舞伎役者まで。

絵を見たり、真似るのではなく、それらに変身することで何かを得ようとする男がいる。
そんな彼の、過去だけでなく未来まで感じさせる大規模な個展が開催中。

その作品の魅力とは一体なんだろう。

大きな流れ、美術史の中へ

大阪出身であり、今も大阪で活動している森村泰昌の大規模な個展が、初めて大阪の美術館で開催中。タイトルは『森村泰昌:自画像の美術史―「私」と「わたし」が出会うとき』。

森村といえば、美術作品の登場人物や、作家自身などに自ら扮するセルフポートレイトを作品とし発表している。グループ展で≪肖像(ゴッホ)≫を発表してから30年。彼の歩んだ道、見つめていたものを一堂に知ることができる集大成ともいえる展覧会となっている。

扮する対象もレオナルド・ダ・ヴィンチからウォーホルまで、美術の歴史をみているように大きな流れを感じられる。そしてこれらの作品を鑑賞することで、もとになった作品や作家を理解し、また彼が何に向き合っているのかということも知ることができるのだ。

初の長編映像で彼が発するもの

今回の大きな話題の一つが、この展覧会のために制作された初の長編映像作品だ。

今まで写真の中でしか彼を見ることしかができなかったが、この映像では彼が扮した動きのあるカラヴァッジョ、レンブラント、ゴッホ、デュシャンたちがそれぞれ一人称で話しかけてくる。

空装(彼は変身することをこう呼ぶこともある)したからこそわかったこと、納得できたことがあったということに気づかされると同時に、自分で見つける大変さ、そして面白さをも教えてもらえる作品だ。

今回の展覧会に合わせて大阪市内では、他にも2ヶ所で森村に関連した展覧会が開催されている。名村造船所跡地での『森村泰昌アナザーミュージアム』。

もう1つは、西成区釜ヶ崎で森村も関わる『釜ヶ崎芸術大学』で知り合った「NPO法人こえとことばとこころの部屋」が新しくオープンするゲストルームでの展覧会と、森村作品を知る絶好のチャンスである。

彼の過去、現在だけでなく、未来をも感じさせてくれる予感の展覧会。美術史の流れを眺めるに終わらず、森村の作品を細かく味わい、美術史の中へ入り込んでみたいものだ。

森村泰昌:自画像の美術史―「私」と「わたし」が出会うとき
会期:2016年4月5日(火)〜6月19日(日)
会場:国立国際美術館(大阪市北区中之島4-2-55)
開館時間:10:00〜17:00 ※金曜日は19:00まで(入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(ただし5月2日(月)は開館)
観覧料:一般1,300(1,100)円、大学生900(700)円、高校生500(300)円
※()内は20名以上の団体料金/中学生以下無料

森村泰昌 公式サイト: http://www.morimura-ya.com/#
森村泰昌展 公式サイト: morimura2016.com/

国立国際美術館 公式サイト: nmao.go.jp

Writer: Yukari Kawata

 
 

この記事が気にいったら、いいね!しよう
HEAPSmediaの最新情報をお届けします!

TAG


アプリで、HEAPSmediaを楽しむ。

どこでもいつでもサクサク快適に“遊び”が見つかる。

HEPASmedia

DOWNLOAD NOW!

アプリ画面

PAGE TOP