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流れ落ちる砂のように変動する肉体。Jon Jacobsen

ART

Photo by Jon Jacobsen

画面に向かう時間がますます多くなっている私たち。メールしたり、資料をつくったり、、、。あくせく過ぎる時間の中で、もう少し違うものが画面の向こう側にあったなら。Jon JacobsenのGIF作品は、そんな日常の中の私たちの気持ちを瞬間的に変える力がある。

Jon Jacobsenは1989年生まれのチリ人アーティスト。写真家として創作活動をスタートし、モデルの内面や背景を肉体上に具現化する表現を追求してきた。そんな彼がたどり着いた表現がGIFだ。代表する2作品に込めたものをJonに直接聞いてみた。

 

“Insura”

GIF Images by Jon Jacobsen

傾きながら変容する肉体。”Insura”に込めた思いとは?

Q.この作品で表現したかったことは何ですか?

Jon:この作品は、私たちの心象風景が肉体にどう変化を及ぼすのかということと、日常的に触れているテクノロジーが体に与える影響は何か、という2つの問題意識の下につくリました。

ですから、あえてインターネットの力を借りる方法で作品を作りたいと思い、GIFで作品をつくろうと思い至ったのです。

今やGIFは現代的なコミュニケーションツールです。離れた距離にいる人々の気持ちを近づけて、親密さや感情的なものをお互いにやり取りすることに向いていると考えました。

Q.制作はどのように行われたのですか?

Jon:友人であるDaniel Ramos Obregónというコロンビア人アーティストと一緒につくりました。チリとコロンビアとで離れた場所にいる二人の共作で、制作のプロセスも全てネットを使ってつくりました。作品のコンセプトについて話し合うときも、facebookなどを介して一緒に考えました。

モデルはコンテンポラリーダンサーのJosé Tomás Torresに頼み、撮影もスカイプを使いました。

肩身離さずiphoneを持っていたり、SNSを通じたコミュニケーションが、面と向かった交流よりも多くの時間を占めてきたり。「デジタルまみれの私たちの生活は人間らしさを保てるか」と様々な人が声高に危惧する。

でも、あえて全てのプロセスでデジタルを駆使し制作されたこの作品が持つ力によって、現代の生活に希望を持つことができる。

 

“Healing”

GIF Images by Jon Jacobsen

眼差しは物憂げで、こわばるようなポージング。”Healing”に込めた思いとは?

Q. この作品で表現したかったことは何ですか?

Jon:この作品では、人がショックな出来事に直面した後に感情が立ち直っていく様を表現したいと思いました。Healingでは同じアーティストの友達であるAlejandro Antónにモデルになってもらいました。

Q:”Healing”はGIFだけではないんですよね?

Jon:この作品はもともと、チリにあるMuseun of Visual Artsという美術館でのグループ展のために制作しました。

会期中、同じイメージでもサイズ感の違う2つの形態で展示してみました。

まず、ディテールを描きこんだ150 x 100の大きなプリントバージョン。サイズが大きいので遠くからでも観察することができるように。 一方で、その横の壁にipadを取り付けて、GIFアニメーションのバージョンも展示しました。ipadはサイズとしても小さいですし、見に来た人は親近感を感じてくれたようです。

写真の作品でもモデルの見たままを写すのではなく、その内側からあふれるものを感じ取って描き続けてきた彼にとって、「人と人との物理的な距離感」と「心と心の距離感」の関係性を探ることは、大事なテーマなのかもしれない。

 

今後の彼の作品も要注目

彼の作品は本国チリのみならず、ヨーロッパでも評判となり、この春はニューヨークで展示の巡回を行うなど、今世界中から注目が集まっている。

日本とチリで距離が離れていても、彼の作品は画面の前で作品そのものを見ることができる。

今後も彼のGIF作品が楽しみだ。

jon-jacobsen

Writer: Awako Hori

 
 
 
 

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