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育てて学ぶ教育。菜園の塔の起業家小学生

TECH

Photo by Oppottunity Garden

学ぶ意欲

ゲーム制作のプログラミング教室で、子供がこんなことを言ったそうだ。

「変数ってやばいね!変数で全部解決じゃん!!」

近くで同席していた数学の教師はこういった。

「15年ほど数学を教えているが、変数を教えて感謝されたことなんて一度もないよ。」

楽しみながら学んでほしい、というのは親の常だがなかなかそうはいかないものだ。

大人になれば「ああ、あの時勉強すればよかったなあ。必要性さえちゃんとわかっていたら勉強したのに」と反省してしまうが、子供だった当時に楽しみながら勉強ができたというのは少数派だろう。教育とは「親の心、子知らず」の歴史である。ゲームを止められてイラッとした子供と、その子のためを思って鬼になった、決意ある親の歴史である。

野菜で起業する小学校

だがカリフォルニアで親も子供も教師も、そればかりでなくその地域の人々も心を共にし、子供が勉学に励んでいる学校がある。しかも、そこでお金を稼いでいるのだ。

ホープスクールはカリフォルニア・サンタバーバラの小学校だ。その学校がNPOのYouth Effort Farms(YEF)と始めたのは水耕栽培をベースにした農業ビジネスだった。そしてその担い手は生徒たちである。

Photo by Opportunity Garden

地域で支えるビジネス×教育モデル

彼らの背の丈ほどもある水耕栽培の塔ではバターレタス・ロメインレタス・ほうれん草など様々な野菜を育てることができる。彼らは会員組織を地域でつくっており、会員は毎週一定の量の野菜を買う約束をしている。毎週金曜の昼下がりには学校でファーマーズマーケットを行い、そこに会員が訪れるようになっている。

YEFは利益の75%を学校に渡し、学校はそれを現在PTAの寄付によって成り立っている体育の授業の予算にあてている。

それ自体でも面白い取り組みだが、肝心なのは当の子供たちにとっての学びである。誰に対して貢献しているのか、誰を笑顔にしたいのかが最初から明確だから頑張れるのだ。

Photo by WinPhoto from Flickr

栄養のある作物をつくるにはどうしたらいいのか?植物はどう育つのか?環境はどのような影響を与えるのか?水耕栽培の機械が相棒であるため、機械の調整の仕方、壊れたらどうしたらいいかなども考えなくてはいけない。種まきから売り上げまで一貫して体験することで、勉強したい欲も自ずと増す。

地域の団結力、教育への予算、そして栄養学や植物学、工学などの学習への意欲を一つの取り組みが生み出したのは非常に面白い。現在南カリフォルニアの多くの小学校で同様のプログラムの導入を検討しているらしい。

彼らは「クエン酸回路教えてくれてありがとう!!」とでも言うのだろうか。地域の人がヘルシーで新鮮な野菜を買うことでその教育を支えられるのであれば、なんとも健全な仕組みではないだろうか。

Writer: Yasuhiro Takagi

 

 

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