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「“ブツ”は赤いレンガの前で」伝説“密売シェフ”再び。

CULTURE

今から4年前、ブルックリンの一角では異様な光景が繰り広げられていた。

おしっこの臭いが充満する赤レンガづくり住宅街の街角で数人が集まり何かを待っている。

しばらくすると黒いSUVが停車し、下りてきた男と「ブツ」の取引がくり広げられていた。

密売行為の疑いをかけられた、その「ブツ」とは…?

ヒントは、彼が首から下げているコレ↓

黒いSUVから下りてきた男は、サングラスにルネサンスなヒゲ。首から下自身の顔より大きな黄金に輝く巨大な“カニバサミ”ネックレスをぶら下げている。

そう、この男がブルックリンで“密売シェフ“と呼ばれる「Dr.Klaw (ドクター・クロー)」だ。

彼が取り引きをする”ブツ”は薬物でも、銃器でもない。

伝説のロブスターロールだ。

ぷりっと弾けて、じゅわっとロブスターの旨味が口の中を覆い“中毒性”が保証されたも同然。1日の250個を取引した記録も持つ。

*ニューイングランド地方とは、アメリカ北東部の諸州、マサチューセッツ、コネチカット、ロードアイランド、ニューハンプシャー、メーン、バーモントの6州を指す。

Photo by Ezra Wolfe from Flickr

Dr.Klawと名乗る男は、こういわれている。

「“ヤツ”は、ニューイングランド地方最大の都市ボストンの南部出身。昼間はサーフボードがたてかけられたブルックリン・グリーンポイント地区の小さな自宅のキッチンで、せっせと獲れたてのロブスターを調理し、日が暮れると、注文した人たちにロブスターロールを指定した場所へヒミツ裏に配達をしていた」と。

俺は、正当のロブスターロールを食いてぇんだ!

Dr.Klawが取引をしている“ブツ”は自作の“ニューイングランドのロブスターロール”。

① 引き上げてから48時間以内に食べる

② ロブスターは茹でるのではなく“蒸す“

③ 味付けはマヨネーズ、バター、そして塩だけで味付けされた、至ってシンプルに

Dr.Klawが育った地域では、自分でロブスターを獲って調理する家庭料理であった。

それに対しニューヨークで食べてきたのはセロリの山や薬味漬けの“不純物”がたっぷり入ったものばかり。

オシャレにプロっぽく料理され、30ドル(約3000円)の値段が付いていた。

ロブスター本来の味が全く堪能できやしないし、手頃に食べられないと、 Dr.Klawは、本場の味の再現をし、14ドルで販売を開始した。

まず、本物の味を知っている人をターゲットに、ニューヨークに住むマサチューセッツ州出身の人々を対象に売りはじめた。

ロブスターが獲れた日に、Facebookで告知。
顧客はDr.Klawに友達申請をしセキュリティーチェックに合格した者のみ注文し、テキストで特定の場所を告知し、受け取ることができるという仕組みだ。

一度、“ブツ”を口にした者から「これは本物だ」とその評判はすぐさまに広がり、気が付くとグルメな人やニューヨーク在住のセレブたちにも取引をされ、市内の湾の座礁船で極秘の寿司パーティを開くまでになっていた。

女優のサラ・ジェシカパーカーもその一人だという噂も。

ある日は朝4時までつくり続け、1日の売上げは250個に。

需要が増え続けたので終いには、$5,000(日本円で約50万円)もの原価に値するロブスターを注文し、これらを貯蔵するために冷蔵庫3台を購入するまでになった。

そう、全ては順調だった。

保健医療省に踏み込まれるまでは…

そんなにヤワじゃねえ!Dr.Klawの復活

当局によると、「Dr.Klawが認可の下りていないキッチンでロブスターロールを製造し販売していたため、危険性のある食品を販売していた」とその行為に警告。

しかし、警告を無視し販売を続けていた結果、ビジネスは強制閉鎖へと追い込まれたのだった。

そして、3年の月日が経った2016年。

「Dr.Klaw is Back.(ドクタークロウの復活)」の知らせが!

この発表を待ちわびていた多くファンは「待ってました!」と言わんばかりに両手を広げ喜んでいることだろう。

そう、そして、気になるのは、一つ…

彼は今度こそ、保健医療省に許可を取ったのだろうか…

しかし、実は、そこは明らかではない。だが、ヒミツ裏に密売を続けても、保健医療省に踏み込まれない新しい作戦を引っさげて来た。

今度は、自らライブ放送をしたり、世界のあらゆる場所からのライブ放送を見たりできるアプリ「Periscope」を利用して、Dr.Klaw が、あの伝説の“ブツ“を取引する場所のヒントを配信するというのだ。

注文が入るとDr.Klawがアプリで動画を流す。それをヒントに、顧客は取引場所を探し当て、“ブツ“を手に入れるというのだ。

そしてもう一つのヒントはこれ↓。この格好でやってくるらしい。なんともふざけたバイク。

アプリ活用しようとも、本来問題視されていた衛生面は何も解決していないじゃない?と思ってしまうが、その衛生面はひとまず置いておいて、一度そのブツを口にした者は「彼の腕は確かだ」という。

なるほど。

「ウマい”ロブスターロールにありつくまで、それなりのリスクあり」というわけだ。

“スリルを思いきり遊んじゃってます!感”が、なんともアメリカらしい。

「ニューヨークは大人の格好をした子どもが、思いきり遊んでいる街だ」と、誰かがいっていた。まさに、それを体現しているのは、Dr.Klawなのかもしれない。

最近では、airbnbを利用して、1日限りの沈みかけた船で限定された人に料理を振る舞うなど、アンダーグラウンドな新しいプロジェクトも行っている。

今後も魚料理専門のシェフや、漁師と新しく出会い、腕を磨き“ある場所”で集まった人たちにワイルドに振る舞う予定だとか。

君も、ニューヨークで、Dr.Klawのあの“ブツ”を手に入れてみないか?

彼の“ブツ“を食して、「もしものこと」があっても、それはご愛嬌ということで寛大な心をお忘れなく。

Writer: Shota Ishihama

 

 

 

 

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