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旧ソ連軍飛行場で行われる「共産主義ホリデー」って?

MOVEMENT

Photo by Jason from Flickr

ドイツのフェスといえば、オクトーバーフェストにクリスマスマーケットを思い浮かべる人が多く、これらは日本人にも大好評で毎年開催されている。

それでは音楽フェスはどうだろうか。
クラシック音楽の発祥地であるドイツだが、実はロックやテクノ、ハウスといったジャンルも有名であり、そんな音楽を愛するドイツ人にとって大人気なのがFusion Festival(フュージョン フェスティバル)というベルリンで開催される野外フェスなのだ。

Fusion Festival(フュージョン フェスティバル)とは?

Photo by kapa123 from Flickr

1997年より毎年開催され6万人の来場者が押し寄せるFusion Festival(以下:フュージョン)。2016年は6月末〜7月初旬の計4日間に渡り開催され、気になるチケット購入方法はフュージョン公式サイトでのみ取り扱っており、2016年の場合、2015年12月1日〜14日の間に名前、メールアドレス、住所をサイトに登録し抽選によって当選者が決まる。例年完売してしまうほど大人気だそうだ。

Photo by kapa123 from Flickr

開催場所は、首都ベルリンから北へ2時間ほど行った旧ソ連軍の飛行場。1993年まで使われていたが、後にオーガナイザーである非営利団体Kulturkosmos Müritzがその土地を買い取っている。そこには砂と草で覆われた飛行機の格納庫がいくつもあり、誰もが戦争の歴史を感じるのではないだろうか。だが驚くことに、音楽のステージは野外ではもちろんその格納庫内でも行われる。ここでは雨が降ろうが関係ない。負の遺産を”純粋に音楽を楽しめる場所”へと転換したのだ。そんなフュージョンのモットーは”4日間の共産主義ホリデー”。この土地と深く根付いたモットーである。

日本の大型フェスとの違い

Photo by Bob May from Flickr

音楽のジャンルはロック、テクノ、トランスなどさまざまだ。他にもアーティストによるパフォーマンスや劇場、映画館もあり、フュージョンの名の通りまさにそれぞれのインタラクションが楽しめる場所となっている。

日本の大型フェスと異なる点は、会場内では企業の広告は一切見られない。つまり、大企業のスポンサーなしでノン・コマーシャルを徹底している。

初の開催以降、フュージョンは口コミで広がっていきTwitterやFacebookといったソーシャルメディアさえも必要としていない。また日本のフェスは有名アーティストがラインナップに入っている場合もあるが、フュージョンでは地元で活躍しているようなまだあまり名前が売れてないアーティストがほとんどだ。そしてそのラインナップも、開催前に発表されることはない。

気になる運営方法

Photo by Volker Neumann from Flickr

オーガナイザーのほか、100以上ものグループがこれまで形作ったフュージョンコミュニティーに属する2000〜2500人と、3000人以上のボランティアによって運営されている。またコミュニティーに属する人々はサブカルチャー、アート、左翼政治活動や青少年支援に携わっており、例えばバーなどで売り上げた利益は個人のものになることはなく、このような活動を支援するプロジェクトに宛てられているとのこと。このように、フュージョンには毎年合わせると7000人以上の人々が関わり、エネルギーに満ちたイベントを創り上げている。

2012年、実際に足を運んでみて…

さまざまな音楽ジャンルがあちらこちらでほぼ1日中プレイされてるので、飽きることはまったくなかった。驚いたのはひとりのおじいさんがトレイのようなものを持ちながらヨロヨロと歩き、マジックマッシュルームやマリファナなどを売り歩いていたことだ。これにはカルチャーショックを隠しきれなかった…。

Photo by Ruka Yamano

また女性なら気になるシャワーに関しては、基本は冷水、有料で温水を使用することができる。いくつかあるうちのとある場所では男女兼用でドアがないため、多くの来場者の前で”公開シャワー”をしなければならなかった!脱衣所なんて豪華なものはもちろんないため、同じく”公開着脱衣”がマストとなった!!ジェンダーの垣根を感じさせないところも、また日本のフェスと違った点ではないだろうか…?

ぶっ飛んでるけどこんなポリシーも!?

①難民に対する寄付を!
難民支援のため、来場者全員に寄付をお願い!

Photo by madame.furie from Flickr

②会場はバリアフリーを!
車椅子の方にも利用可能なトイレやステップのないステージなど、バリアフリーを徹底!

Photo by G_gurl_west from Flickr

③ナチスは断固お断り!
右翼団体によってつくられ、ナチスに関連したシンボルが使われたThor Steinarのブランドも着用禁止!

Photo by duncan c from Flickr

自動車産業が盛んであり、科学、医療、環境といった分野でも貢献し続けているドイツ。そのことから勤勉であり、真面目といったイメージがつき、どことなく日本人と似てるといわれるドイツ人。しかしこのようなフェスは日本に存在しないだろう。EU内GDPランキングでぶっちぎりの第1位であるドイツ。このぶっ飛んだ発想こそが、ヨーロッパ最大のパワーの源かもしれない…!!

Writer: Tomoko Miyashita

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