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高額作品を生み出す女性アーティストとその裏側

ART

次の作品は、CHRISTIE’SやSotheby’sなど、アート作品が数多く取引される世界的オークションで最近高額落札された作品だ。

どれも存命するアーティストたちの作品なのだが、どれが女性アーティストの手によってつくられた作品で、どれが男性アーティストのものなのかお分かりになるだろうか。

女性アーティストの作品はどれか、当ててください

作品1

作品2

Photo from“artnet”

作品3

Photo from“artnet”

作品4

Photo from“artnet”

作品5

Photo from“artnet”

作品6

Photo fromWIDEWALLS

 

答えは?!

熱心なアートファンならもう既に知っている作品もあったかもしれないが、女性アーティストによる作品は作品2、4、6だ。
それぞれの作品の作者と作品名、落札価格は下記のとおり。特に落札価格に注目してほしい。

作品1:Robert Ryman-“Bridge (1980)”
落札価格:20.6 million dollars,2014年 CHIRISTIE’Sにて

作品2:草間彌生-“White No. 28 (1960)”
落札価格:7.1million dollars,2014年 CHIRISTIE’Sにて

作品3:Brice Marden-“Blue Horizontal (1986-87)”
落札価格:10.3 million dollars,2015年 CHIRISTIE’Sにて

作品4:Julie Mehretu Retopistics-“A Renegade Excavation (2001)”
落札価格:4.6 million dollars,2013年 CHIRISTIE’Sにて

作品5:Richard Prince-“Nurse of Greenmeadow (2002)”
落札価格:8.6 million dollars,2014年 CHIRISTIE’Sにて

作品6:Marlene Dumas-“The Visitor (1995)”
落札価格:6.3 million dollars,2008年 Sotheby’sにて

 

 現代の先進国では、一見、男女差別や男女格差が無くなってきているように見えても、実際はそうでもないということが様々な業界で明るみになってきている。
例えば最近、映画業界ではハリウッドの人気女優のジェニファー・ローレンスやメリル・ストリープが、男女の映画出演料における格差について問題視する発言をしている。アート界でも長い間、男性アーティストの作品の方が価値を認められがちな風潮があった。

アートの価値とは複雑だ。一つの作品がアート史の中で持つ意味、そして作品そのものに込めているもの、様々なものが複雑に絡み合っている。そして、必ずしも取引された価格がその作品の価値を表すわけでもない。一般の人間からはとても手の出せないような高額で取引される美術市場は、閉じられた世界である。それに、何年に取引されたか、さらに、取引された年、同年の出品作品、オークション参加者の顔ぶれによっても、価格は全く変わってくるからだ。

ただ、上に挙げた作品たちを見比べてみてどうだろう。ここに挙げた6つの作品は、どの作品も同様に素晴らしい。しかし、少し乱暴な比較かもしれないが、作品の背景をよく知らない人間から見れば、似たような色使い、似たようなタッチで描かれた作品でも、女性のアーティストの作品の方が落札価格の低いと感じないだろうか。

 

それでも女性アーティストの躍進は続く

とはいえ、先に挙げた女性アーティストの3つの作品も、世界的に見れば非常に高額な部類だ。
また、年間単位での高額落札ランキングの中に女性アーティストの作品が名を連ねることも多くなってきている。幸いなことに、過去に比べれば女性アーティストの作品の価値が「目に見える形で」評価されるようになってきたとも言えるかもしれない。

例えば、1956年生まれのアメリカ人女性アーティスト、キャディ・ノーランドの「Bluewald」という作品は2015年のCHRISTIE’Sにて979万ドルで落札され、女性アーティストの作品の最高落札価額を更新した。また同時に男性アーティストたちに混じって、存命するアーティストの2015年高額落札ランキングに食い込んだ。

 素晴らしい作品を作り続ける女性アーティストたちが、これからより正当に認められるようになるといい。また、性のあり方だけでも男性・女性の二項対立ではとても言い表せない複雑な社会。性、人種など、アーティスト自身の背景から不当に評価を下げられるようなことなく、もっと作品そのものが評価されるようになるべきだろう。

Writer: Awako Hori

 
 
 
 

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