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レゴ対アート。消費社会に象徴される戦いの顛末とは

ART

Photo by junkee.com

レゴは何故アイ・ウェイウェイを振ったのか!?

アーティストが作品の素材として使用するレゴブロックの大量購入を「政治的な作品に使用されることは容認できない」として、レゴ社から断られるという事案が発生した。

そのアーティストとは、人権擁護の活動家でもあり、現代アート界に影響を与え続ける中国人現代アーティスト、アイ・ウェイウェイである。2015年12月にメルボルンのナショナル・アート・ギャラリーで行われる展覧会の準備中の出来事だ。

この拒絶はすなわち、アイ・ウェイウェイに作品を完成させることを拒否するということ、そのものであった。

レゴ社の対応に世界中から非難が殺到!

しかし、おとなしく引き下がるアイ・ウェイウェイではない。後日このレゴ社からの対応を「検閲と差別に値する」として自身のインスタグラムなどで痛烈に批判した。

この騒動は世界中の人々の共感を呼び、彼らはアイ・ウェイウェイに対し、自分たちの手元にあるレゴブロックを寄付し始めたのだ。そこには子供の姿もあった。

Photo by suzu king

世界的巨大メーカー対アーティスト、勝ったのはどっちだ?

世界の寄付によってアイ・ウェイウェイは作品を作り上げることができた。そして2016年1月にレゴ社は同社の製品の使用可能範囲のガイドラインを「どんな人でもレゴブロックを大量購入できるが、レゴ社がその作品などを支持していると誤解されないようにすることを明確にしなくてはならない」と改めた。

アイ・ウェイウェイの戦いと、それに賛同する人々のおかげで、一つの世界的巨大メーカーを動かすことができた。しかし、これでめでたしめでたしではない

Photo by Jacqline who from Twitter

当初、子供に夢を与えるはずの世界的巨大メーカーは世界に一石を投じるアーティストの作品作りをその巨大な組織体のパワーでもって封じ込めた。その欺瞞と矛盾。子供達もそれを見ている。

今回の改定でも購入を許可したものの、レゴ社は思想を持たない、センシティブな物事からは距離を置くという精神がはっきりと宣言されている。

しかしどうだろう?売れればよい、マーケティングで成功すればよい、センシティブな問題からは距離を置く。巨大企業にありがちなこの態度が成功するセルフブランディングにつながるほど現代は簡単な時代ではない。

一方、アイ・ウェイウェイは一時は作品作りが不可能かと思われたが、閉ざされた2者間のコミュニケーションを世界に公開し、沢山の賛同を得た。

この巨大企業対アーティストの戦い、最終的に勝ったのは誰か。これは言わずもがなだ。

Photo by lime light magazine

Writer: Awako Hori

 

 

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