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その日暮らしでイイじゃない!21世紀・ギグエコノミーな生き方

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金曜の夜、仕事を早々に切り上げて向かったのはジャズハウス。しばらく演奏を聴いていたら、高校時代からの友人である支配人から久しぶりにドラムの演奏をすすめられた。

薄暗い中で握るドラムスティック。忙殺された日常の中で忘れてしまった当時の熱情や音に溶け込む感覚、自分ではない、何かもっと大きなものの一部になっていたあの感覚を思い出す。うまくなることばかりに目を向けていた当時の自分とは違い、もっと自由で伸びやかな時間を楽しみながら心でリズムを叩きつけた。

Photo by Ivan Narozhny from Flcikr

なんて話はジャズだろうがロックだろうがどんな「元」ミュージシャンにもあるのではないだろうか。こういったライブハウスでの一回のみの演奏をギグと呼ぶ。今では死語になりつつあるが、ギグは文脈を変えて戻って来たようだ。そう、経済用語として。

ギグエコノミーは単発の仕事で生計を立てている人たちで成り立っている経済のことで、要はその日暮らしの人たち、といってもいい。Uber、Airbnbなどで稼ぐ人たちを指すことが多いが、「シェアリングエコノミー」が資産のシェアを意味することが多いのに対して、ギグエコノミーは労働のあり方についてつくられた言葉だ。

この点、日本よりも米国のほうが事例は豊富だ。なんでも駆けつけてオンデマンドでやってくれるお手伝いのマーケットプレイスTaskRabbitにHandy。AmazonもHome Servicesなど一般家庭でも身近なレベルになってきている。

# 好きなことを好きでい続けられる働き方とは

Photo by Penny Liao from Flickr

村上春樹のブログ「村上さんのところ」ではこんな質問があった。「好きなことを仕事にすることは可能ですか?」そして彼の回答は概ねこうだった。「僕はジャズが好きだからジャズのCDショップをやった。でも一年やって、四六時中店内に流れるジャズに嫌気が差してやめた。」

好きなことを仕事にすることは可能だが、それを好きで居続けることは難しい。寿司が好きでもノルマを課され、満腹状態で食べさせ続けられれば辛いだろう。自分のペースだから楽しく、好きでい続けられるのだ。

かつて、個人事業主の一番の難しさは仕事をとってくることにあった。実績を積んだり、紹介してもらったりしながら新たな仕事をとるしかなかったのだ。原理は今だって変わらないが、先述したようなマーケットプレイスのおかげで営業のハードルは相当に低くなった。

それでも残る個人事業主のハードルは生活の安定だ。ギグエコノミーは正規雇用を減らし、企業から受けられる保証も減らしてしまう悪なる仕組みだと捉えられることもある。

# 安心は自分でつくる

実際、ギグエコノミーの多くを占めるUberはこの手の訴訟が多い。2015年にあったサンフランシスコでの訴訟ではドライバーを正社員として認めるべきという判決が下った。ギグエコノミーに対するアンチテーゼである。つまり、ギグの生活は安心できないということだ。

漫画、ジョジョの奇妙な冒険の3部の中でラスボスであるディオは人材を口説く時にこういった。「安心を求めることこそ人間の目的だ」それを保証するからこちらへ来い、と。

Photo by loser lowlife from Flickr

私たちは安心を提供してくれる存在を求め続け、しばしばそれは裏切られてきた。終身雇用という言葉を口にすればもはやナニソレ(笑)となってしまう。では公務員の仕事なら安心だろうか?
そうでもない。雇用は安定しているかもしれない。でもその単調な仕事こそが人生の意味だったかと言われれば、他に何かあったのではないかと不安になってしまうかもしれない。

安心とは何か。当然安定して収入があることもひとつだ。だが安定して収入がある人に不安が全くないかといえばそれは違うだろう。あなた有意義な人生を送っているだろうか、あなたにしかできない役割を果たしているだろうか。
ギグエコノミーはIT業界でいうところの狼男を倒す銀の弾丸ではない。それさえあれば全て解決できるといったものでは全くない。好きなことと収入を両方とりにいける、ひとつの選択肢である。

Writer: Yasuhiro Takagi

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